松阪 津 放課後デイ もぐすた

障がいを持った子供さんと家族を応援する合同会社ほっこりんはうすのブログです。三重県松阪市で放課後等デイサービス・児童発達支援・保育所等訪問支援・日中一時支援を開いています。スタッフ募集中です。

ひっ ひ? ひい((((;゚Д゚))))

25年前、ラマーズ法の呼吸を練習した覚えがあります。

ラマーズ法とは出産の痛みを和らげる効果があると言われた呼吸法です。痛いのはなるべく避けたいので、臨月を迎えた頃ひっひっふーひっひっふーと何度となく練習しましたがお産が軽かったため、実践する機会がほぼなかった技です。

しかしそれから25年経って、意識しなくてもラマーズ法で呼吸している時があります。主に、羽生結弦選手が本番の演技をしている時と、人生の中で衝撃的な事柄に出会った時です。

 

直近のラマーズ法は昨日でした。f:id:ba-bahaha:20191219153513j:plain

 

 

ラマーズ法のはじまりは、ヒラリーと会うために、車で移動していた時です。

交差点で信号待ちをしていたら、目の前で車同士の衝突事故が起きました。

事故後どちらの運転手も車から降りてきたので、大きな怪我はなかったようでしたが、車同士がぶるかる衝撃はすごいものがありました。事故怖い!衝撃波を食らっただけで恐怖感がビシビシと来ました。

これがひとつめの「ひっ」

 

 

待ち合わせ場所は目と鼻の先だったのですが、交差点が通れず迂回することに。

本来通る予定がなかった道を通ると、「買いたい買いたい現金がなーい!」と嘆いて諦めた物件があります。そろそろ見えてくるかなと先を見ていると・・・

 

 

あれ?おかしいぞ???

 

 

なんと、まだ売れていなかったはずの物件が、解体工事中・・・・

 

え?あれ?待って。

まだ先客が値段交渉してるって・・不動産屋から聞かされてたよね?んで、言い値で現金揃えれば売ってもらえるって聞かされてたよね?

私たちが諦めたその日のうちに先客が交渉を成立させたとしても、突然次の日に解体工事を始められるもんだろうか。そんなにスピーディーに行けるものなんだろうか。

 

ねえ、本当はとっくに話がついてたんじゃないの!?!?だったら、昨日の私たちの現金騒動はなんだったの!?!?ねえ!!!

これがふたつめの「ひ?」

 

 

 

 

土地代の現金払いの一件で私たちは、共同経営者として負担も権利もフェアな関係を築きたいという話をしていました。融資を受けて、もし事業で返済できなくなった時、だれの肩に負債が乗っかるのかという問題があります。

 

経営者という響きは素晴らしく聞こえるかもしれないけれど、経営者はハイリスクハイリターン。いい時はいいけれど、事業が傾いたら一気に負債と責任が人生を狂わす。おまけに雇用保険に入れない。たぶん退職金積み立てにも入れない。

経営者というのは社会的な保証のない人のこと。私たちはそう認識しています。

 

NPO法人の場合、理事は3人以上必要で、その中で理事長を決めるようです。ということは理事長が経営者に当たるのだろうか?二人で背負うことはできないのだろうか。というか、どうしても誰か一人が損なクジを引かないといけないのだろうか。

 

事業の立ち上げから営業まで、これまでやってきた経験がありますが、起業と経営の知識は無いに等しいおばちゃん2人。考えれば考えるほど頭がぐるぐるになっていきます。コーヒー一杯で1時間以上粘った喫茶店で、二人でおかしなことを訴え始めます。

 

 

経営者は絶対存在せなあかんの?みんなが従業員じゃあかんの?従業員しかおらん会社は存在せんの???

 

 

考えても考えてもわからず、相談する相手はいないか探していたところ、NPOサポートセンターがあることを発見。突然電話をして、今からそっちに行くから相談に乗って欲しいとお願いしました。

さすがNPOをサポートするためのNPO団体だけあって、快くOKしてくれました。

 

 

相談に乗ってくれたのは、そのNPO法人の理事長。

私たちの疑問に淡々と答えをくれました。

 

NPO法人として融資を受ける際、連帯保証人1人が必要。連帯保証人を2人でしたいと言っても、金融機関がほしい連帯保証人は1人。理事長は経営者にあたる。連帯保証人は理事長。」

 

 

((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

恐れていた答えでした。

これが3つめの「ひいっ」

ラマーズ法ならここで「ふー」のはずですが、現実は厳しい。思いっきり「ひぃぃぃぃいいいっ」と引きつりました。

 

ああ、目の前で淡々と説明をしてくれているこの人は、覚悟の上で理事長をしているんだ。

見た目フリースとジーンズだけど、この人はひとを支えて代表として生きているんだ。立派な人だ。

 

 

他にもいろいろなことを聞かせてもらって、帰りの車で私とヒラリーは話をしました。

 

 

どうしても、どちらか1人が人柱にならなければ、放課後デイは開けない。仲良く一緒の立場で経営ということはありえない。

 

さっき聞いた話によると、NPO法人への融資は1000万までは支店の担当者レベルで決定できるが、それを超えると本社レベルになり、連帯保証人の経済状態や預貯金が調べられ、審査が厳しくなる。

 

 

連帯保証人になれるのはヒラリー。

私では目標額の融資を受けることができない。

 

 

「家族に相談する。説得する」と、ヒラリーは言って、車を降りていきました。

 

 

ああ、お金は大事だ。

お金より大事なものもたくさんあるけど、お金もとても大事だ。私が考えていたよりはるかに、お金は大事だ。